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    山中漆器の歴史
    ◎山中漆器について
    山中漆器の始まりはおよそ400年前(安土桃山時代)。山々を渡り歩き、挽物の器をつくって生活していた木地師の一団が山中温泉上流の真砂に定住して木地を挽きはじめた頃から始まります。 木地師は次第にふもとの温泉客を中心に販売するようになり、塗りや蒔絵の技術を会津や京都や金沢から取り入れながら普段使いの器の産地として成長してきました。 漆器は基本的に木地師が木を挽き、塗師が漆を塗ってできています。山中漆器は木地が特徴の産地です。挽物木地の木目をいかした拭漆仕上の椀を得意としています。
    ◎漆器のそだて方
    時に「漆器はいきもの」(※)と言われます。それは陶磁器や金属器などの無機物でつくられた器や工業製品とは根本的に違うからです。 育て方
    漆器は木で形づくった器に、漆の木の樹液を塗ってつくられています。天然の植物素材を使用してつくっているため、ひとつひとつ性格が違います。そのため職人も、使用する木や漆に応じて毎回加減しながらつくっています。 そんな漆器と長くつきあうために、ぜひ知っておいて欲しいことがあります。漆器の個性を理解した上でつきあえば、手をかけるほどに美しく趣を増して応えてくれます。 育て方

    1)用意するもの

    • ・ いつもの食事
    • ・ ふつうの台所用中性洗剤
    • ・ ふつうの台所用スポンジ(研磨剤のない面を使用してください)
    • ・ ふきん
    • ・ 専用の収納場所(長時間直射日光を浴びないところ)

    2)つかいかた

    季節や気分にあわせて、ごはんやおかずを盛り付けて、さまざまな器や料理をとり合わせて見た目や手ざわりや口ざわりとともにいただきましょう。木製ですから熱伝導率が低く、保温性保冷性に優れています。ただし電子レンジは使用できません。(物を温める際に電子レンジが発生するマイクロ波は、木材内部の水分子にも働きかけるため、内側からいたみます。)

    3)お手入れ

    普通の中性洗剤を使い、スポンジの柔らかい方で洗ってあげましょう。他の洗い物より先に湯水につけて、ご飯などのこびり付いた汚れをふやかして洗うと良いでしょう。タワシや磨き粉やスポンジの硬い方などでゴシゴシ洗うと細かい傷がつき肌つやが無くなります。そのまま洗いかごで自然乾燥してもかまいませんが、水気を拭きあげると肌つやがよくなります。(自然乾燥の場合、水質によって水あかが気になる地域もあります)また食器洗浄機や食器乾燥機は木地と漆塗膜をいためるため使えません。

    4)置き場所えらび

    漆器のほとんどの部分は、木でできています。木材は乾燥していてもわずかに水分を含んでいるため、極端な乾燥に継続してさらされると肌荒れしてきます。毎日使用したり洗ったりすることによって水分を与えることで、漆器もよろこんでくれます。また、漆器は長時間直射日光を浴びないところを好みます。これは有機物を分解する力をもつ紫外線を避けるためです。 ※合成漆器を除く

    さらに詳しくお知りになりたい方は
    山中漆器連合協同組合(山中塗について)
    https://www.yamanakashikki.com/about/